伽藍と境内 Sculpture

境内のご案内

鎧坂(よろいざか)

仁王門をくぐると、すぐ左手に梵字のヴァンの形をした池があります。この池には、その少し上方にある室町時代の春日造りの小さな祠に収められた河川の神・弁才天が祀られていました。その先は、自然石積みの幅広い石段の参道「鎧坂」へと続きます。石段の両脇には低木の石楠花が植えられ、それらを見守るように高木の枝々が茂っています。登り始めると石段の頂きに金堂の屋根が見えます。室生寺の序章ともいえる美しい景観です。

太鼓橋(たいこばし)

門前に連なる茶店や旅館を過ぎると、室生川の清流に朱塗りの反り橋が架かっています。「太鼓橋」と呼ばれるこの橋を渡ると室生寺の境内です。

石楠花(しゃくなげ)

毎年4月中頃になると、境内の石楠花が濃い紅色のつぼみを開きはじめます。花の色は、濃く鮮やかな紅色から薄桃色になり、白に近い色になってやがて散ります。標高約400メートルに位置する室生寺の湿気と適度な寒さが石楠花に適し、毎年見事な花を咲かせてくれます。